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停電・防災時の電源確保の目安|ポータブル電源と優先する家電

定義
Whは一定時間に使う電力量、Wは機器が瞬間的に必要とする電力です。停電時の電源選びでは、必要Wh(容量)と、同時に動かせるW(定格出力・起動時の条件)を分けて確認します。
結論
優先順位は、避難・安全確認に必要な照明、連絡・情報収集のためのスマホやラジオ、次に家庭ごとに必要性が高い冷蔵庫・冷暖房・医療機器などです。内閣府は家庭用医療機器の予備バッテリーや代替手段を、消防庁は在宅用医療機器のバッテリー、足下灯・懐中電灯を挙げています。
計算
1日の必要Wh=Σ(機器の実消費電力W×使用時間h)。ポータブル電源を介する場合は、変換損失・待機電力・残量設定を加味し、機器の必要Wが電源の定格出力を超えないかも確認します。
注意
数値は目安・要一次確認です。世帯人数、機器の型番、使用時間、室温、停電の長さ、医療上の条件で変わります。医療機器や生命維持に関わる機器は、本文の一般式だけで適否を判断せず、機器メーカー・医療機関・電力会社等に確認してください。
根拠
内閣府、総務省消防庁、経済産業省、Apple、パナソニック、Anker Japanの公式情報を確認し、計算例として整理しています。最終確認日:2026年10月19日。

公開日:2026年10月19日 | 更新日:2026年10月19日

災害時の電源は、容量が大きい製品を選べばよいとは限りません。まず「停電中に止めたくない機器」を決め、機器ごとのWと使う時間から1日のWhを見積もり、出力方式・定格出力・起動時の条件・安全な保管場所を照合します。本ページでは、公的機関の停電対策と、メーカー公式仕様の例をもとに、家庭での確認順序を整理します。

すべて「目安・要一次確認」です。公的機関は家庭ごとの必要容量を一律に示していません。製品の最新仕様、取扱説明書、医療機器の使用条件、自治体の避難情報を優先してください。

この記事のポイント

停電時に優先する電源の考え方

内閣府は、停電した家庭での備えとして、冷蔵庫や電子レンジが使えない状況への調理手段、冷暖房が使えない場合の代替手段、電力供給を必要とする家庭用医療機器の予備バッテリーや代替手段を挙げています。停電時に何を動かすかは、家電の一般的な便利さではなく、避難・連絡・安全・健康への影響で決めます。

停電時の優先順位を決める整理表
優先して確認する対象使う目的確認すること
照明・足下灯夜間の移動、避難路の確認乾電池・充電池・内蔵電池、点灯時間、置き場所。消防庁は足下灯や懐中電灯の準備を案内しています。
スマホ・携帯ラジオ・情報機器連絡、災害情報、避難情報の確認USB出力、充電器のW、ケーブル、通信が使えない場合のラジオなど。消防庁の防災グッズには懐中電灯、ラジオ、電池が含まれます。
医療機器在宅療養・治療の継続機器の定格W、起動時の条件、必要時間、純正バッテリーや代替手段、医療機関への連絡先。一般的な容量表で代用しません。
冷蔵庫・冷凍庫食品・薬品などの温度管理年間消費電力量、定格消費電力、モーターの起動条件、扉の開閉。定格W×24時間を実使用量とみなさないこと。
冷暖房・調理・給水体調維持、食事、ポンプ停止への備え大きな出力を要する機器が多いため、電源容量だけでなく定格出力・同時使用・火災リスクを確認します。

優先順位は世帯で変わります。乳幼児、高齢者、在宅療養者、ペット、集合住宅の給水ポンプなど、電源停止の影響が大きい対象を先に書き出してください。

機器別の消費電力と確認点

下表は、公式仕様から確認できる数値の例です。充電器の定格出力は端末そのものの平均消費電力ではなく、冷蔵庫の定格消費電力も常時続く値ではありません。実際の見積りには、機器本体の仕様表・取扱説明書・電力計で確認した値を優先します。

停電時に確認する機器と公式仕様の例
機器・用途公式情報の数値例読み方公式出典
スマホ・情報端末の充電Apple USB電源アダプタ:20W、18W、12W、10W、5Wの例アダプタの出力上限の例であり、端末が常時そのWを消費する意味ではありません。端末・充電器・ケーブルの組合せを確認します。Apple公式サポート
冷蔵庫パナソニック NR-F473V:年間315kWh、電動機87W、電熱装置199W年間消費電力量から日平均を出すと約863Wh/日ですが、これは年間条件の平均です。電動機・電熱装置の定格を24時間連続で足しません。パナソニック公式仕様
電気毛布パナソニック DB-U12T:定格54W8時間使う単純計算なら54W×8h=432Wh。ただし温度制御や設定で実際の消費電力量は変わります。パナソニック公式仕様
在宅用医療機器一律のW数は掲載しない機種ごとの定格・起動時条件・必要時間・純正バッテリー・代替手段を確認します。内閣府・消防庁も予備電源の準備を案内しています。内閣府 / 消防庁

1日の必要Whを見積もる式

1日の必要Wh = Σ(機器の消費電力W × 使う時間h) ポータブル電源から取り出す容量の目安 = 必要Wh ÷ 変換効率 + 待機電力分 + 予備分 同時使用の確認 = 同時に動かす機器のW合計が、電源の定格出力W以下かを確認

例えば、定格54Wの電気毛布を8時間使う計算例は432Whです。スマホの充電は、Appleの20Wアダプタを2時間接続した場合の「充電器側の単純な上限計算」が40Whになりますが、実際の端末側の受電・充電制御とは一致しません。冷蔵庫は年間消費電力量315kWhを365日で割ると約863Wh/日の平均ですが、温度、扉の開閉、周囲温度などで変動します。

このように、まず機器ごとに「実際に使う時間」を決めます。次に、ポータブル電源のAC出力を使う場合の変換ロス、出力をオンにしているだけの待機電力、低温時の性能、バッテリー残量を使い切らない設定を確認します。予備分は世帯の停電想定時間と、代替手段の有無を踏まえて設定し、公式仕様にない数値を保証値として扱いません。

電源の選択肢と仕様の見方

災害時の主な電源選択肢
選択肢向いている確認主な確認点公式情報
ポータブル電源照明、通信、情報機器、低消費電力の家電などを移動して使う容量Wh、AC定格出力W、瞬間最大出力、USB/DC出力、待機電力、充電方法、保管・発熱・損傷時の扱い。Anker 535の公式比較では512Wh・AC定格500Wの仕様例があります。Anker Japan公式 / 経済産業省
家庭用蓄電池住宅に据え置き、停電時にあらかじめ決めた負荷へ給電する停電時に使える容量、出力、分電盤との接続、切替方式、設置場所、施工・保守、太陽光との組合せを確認します。蓄電池の導入可否や工事は専門業者・メーカーへ確認します。資源エネルギー庁
電動車・車載給電車種に100Vコンセント等があり、移動式の電源として使う車種ごとのコンセント出力、給電可能時間、燃料・充電残量、屋外での換気、排気ガス、浸水・悪天候、駐車場所を確認します。経産省は電気自動車、燃料電池車、PHEV、HVの一部に100V電源コンセントがあると説明しています。経済産業省

ポータブル電源は、容量が大きくても定格出力が小さければ高出力家電を動かせません。反対に定格出力が足りても、冷蔵庫・ポンプ・モーターなどの起動時条件が合わないことがあります。購入候補の仕様表と、接続する機器の取扱説明書を一緒に確認してください。

安全に使うための注意

一次出典と確認日

以下は、本文の防災上の優先順位、電源の安全情報、機器仕様を確認した一次出典です。確認日は2026年10月19日です。

  1. 内閣府|家庭における地震時等の停電対策について:照明、冷蔵庫・冷暖房、家庭用医療機器の予備バッテリーや代替手段に関する備え。
  2. 総務省消防庁|地震などの災害に備えて・防災グッズの紹介:懐中電灯、ラジオ、電池などの防災グッズ。
  3. 総務省消防庁|令和5年版消防白書・地震火災への備え:在宅用医療機器のバッテリー、足下灯・懐中電灯、停電時・復電時の注意。
  4. 経済産業省|災害時に電動車は非常用電源として使えます:電動車を移動式の非常用電源として活用する考え方、100Vコンセントのある車種の説明。
  5. 経済産業省|ポータブル電源の安全性要求事項(中間とりまとめ):ポータブル電源の用途と火災・感電等の安全面の検討。
  6. 資源エネルギー庁|知っておきたいエネルギーの基礎用語・蓄電池:蓄電池を停電時の非常用電源として使う考え方。
  7. Apple|Apple USB電源アダプタについて:USB電源アダプタの20W、18W、12W、10W、5Wの公式例。
  8. パナソニック|NR-F473V仕様・詳細情報:年間315kWh、電動機87W、電熱装置199W。
  9. パナソニック|DB-U12T仕様・詳細情報:電気毛布の定格54W。
  10. Anker Japan|Anker 535 Portable Power Station:512Wh、AC定格500W、車のシガーソケット等の公式仕様例。

このページの限界

本ページは、停電時に何を優先するか、機器のWと使用時間から必要Whを見積もる手順を整理したリファレンスです。公的機関が家庭ごとの一律容量を示しているわけではなく、掲載した数値はメーカー公式仕様またはその数値を使った計算例です。冷蔵庫の年間消費電力量は平均の目安であり、停電中の実測値を保証しません。

価格、在庫、保証、寿命、容量の優劣、特定製品が特定の医療機器で使えることは本ページで断定しません。機器の仕様変更、リコール、自治体の防災情報、家庭の医療上の条件は変わる可能性があるため、使用前に公式の最新情報を確認してください。

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