衣料用漂白剤4種を徹底比較——「白物専用」の塩素系と「色柄物OK」の酸素系を混同すると、色を落とす
洗濯機の近くに「ハイター」と「ワイドハイター」を両方置いている家庭は多いと思います。名前がよく似ているので、どちらも同じように使えると思われがちですが、この2つは中身も使い方もまったく別物です。今回、花王 ワイドハイターEXパワー、花王 ハイター、オキシクリーン スタンダードマルチ、シャボン玉石けん 酸素系漂白剤750gの4種を、各社公式サイトの掲載情報で比較しました。
先に結論だけ言うと、いちばん大事なのは「塩素系」か「酸素系」かの見分けです。塩素系のハイターは白無地の衣類専用で、色柄物に使うと色を抜いてしまいます。酸素系の3種は色柄物にも使えます。そしてもう一つ、塩素系の漂白剤には見た目の色落ち以上に注意すべき安全上のリスクがあります。酸性タイプの洗剤や洗浄剤と混ぜると、有毒な塩素ガスが発生する「まぜるな危険」です。この記事では、この2点を軸に4種を整理しています。
先に結論——あなたはどのタイプ?
- 白無地の衣類のガンコな黄ばみ・エリ汚れをまとめて漂白したい(色柄物には使わない) → 花王 ハイター(塩素系・白無地専用)
- 色柄物にも使える漂白剤を普段使いしたい → 花王 ワイドハイターEXパワー(酸素系・液体)
- 粉末タイプで色柄物にも使える漂白剤を探している → オキシクリーン スタンダードマルチ(酸素系・粉末)
- 使用量とコストの根拠を公式情報で確認してから選びたい → シャボン玉石けん 酸素系漂白剤750g(酸素系・粉末・使用量と価格の両方を公式に確認できた数少ない1本)
比較表——剤形・液性・色柄物への可否・使用量
| 商品 | 剤形 | 主成分 | 液性※1 | 色柄物※2 | 使用量(公式) | 1回あたり※3 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 花王 ワイドハイターEXパワー (液体560mL) | 液体 | 過酸化水素 (酸素系) | 酸性 | ○ | 水60Lに40mLが目安として公式に案内 | 算出不可 (価格非公表) |
| 花王 ハイター (液体600mL・小) | 液体 | 次亜塩素酸ナトリウム (塩素系) | アルカリ性 | × 白無地専用 | キャップ1杯 約25mL (花王Q&A) | 算出不可 (価格非公表) |
| オキシクリーン スタンダードマルチ | 粉末 | 過炭酸ナトリウム (酸素系) | 弱アルカリ性 | ○ | 非公表(具体的なg数・水量の記載を確認できず) | 算出不可 (使用量・価格とも非公表) |
| シャボン玉石けん 酸素系漂白剤750g | 粉末 | 過炭酸ナトリウム (酸素系) | 非公表(未確認) | ○ | 水30Lに15g (公式) | 約11.4円※4 |
※1 液性は各社公式サイトの記載にもとづきます。シャボン玉石けんの酸素系漂白剤750gは、今回確認した範囲では液性の記載を確認できなかったため「非公表」としています。※2 色柄物への使用可否は、各社公式サイトの説明にもとづきます。花王ハイターは公式に白無地の衣類専用と案内されており、色柄物には使用できません。酸素系の3商品(ワイドハイターEXパワー・オキシクリーン スタンダードマルチ・シャボン玉石けん)は、染料まで脱色しない酸素系の性質にもとづき色柄物にも使用できるとされています。※3 1回あたりのコストは、公式に確認できた使用量と価格がそろっている商品のみ算出しています。ワイドハイターEXパワー・ハイター・オキシクリーンは、今回の調査範囲でAmazon等の実勢価格を確認できなかったため算出していません(推測での金額補完はしていません)。※4 シャボン玉石けんの約11.4円/回は、公式直販価格572円(税込・750g)÷(750g÷15g=50回分)で編集部が独自に算出した参考値です。メーカーが公式に案内している「1回あたりコスト」ではなく、またAmazon等の実勢価格でもありません。
気づいた非対称——mLとgは同じ物差しではない、そして価格が分かるのは1本だけだった
今回の4商品は、液体(ワイドハイターEXパワー・ハイター)と粉末(オキシクリーン・シャボン玉石けん)が混在しています。液体はmL、粉末はgで表示されるため、単純にmL単価とg単価を横並びにして「安い順」を出すことはできません。この記事では、単位をそろえるために「洗濯1回分(各社の規定使用量)あたり」で見る方針にしました。
ところが、この「1回あたり」を実際に計算できたのは、シャボン玉石けん酸素系漂白剤750gの1本だけでした。使用量(水30Lに15g)と価格(公式直販572円・税込)の両方を公式に確認できたのがこの商品だけだったためです。ワイドハイターEXパワーとハイターは使用量こそ公式に案内されていますが、価格(Amazon等の実勢価格)を今回の調査範囲では確認できませんでした。オキシクリーンにいたっては使用量自体が非公表でした。私たちはこの記事で、価格が分からない3商品について推測で金額を補って比較することはしていません。
核心——「白無地専用」の塩素系と「色柄物もOK」の酸素系
花王の公式Q&Aによると、塩素系のハイターは繊維についた色素(染料)そのものまで脱色してしまうため、白無地の衣類専用とされ、色柄物には使用できません。一方、酸素系のワイドハイターは染料までは脱色しないため、色柄物にも使用できると案内されています。今回比較した4商品にこの原則を当てはめると、酸素系のワイドハイターEXパワー・オキシクリーン スタンダードマルチ・シャボン玉石けんの3商品は色柄物にも使え、塩素系のハイターだけは白無地専用で色柄物には使えません。
名前が似ている「ハイター」と「ワイドハイター」を混同して、色柄物の衣類に塩素系のハイターを使ってしまうと、意図せず色を抜いてしまう・生地を傷めてしまう恐れがあります。買うとき・使うときは、パッケージの「塩素系」「酸素系」の表示と、色柄物に使えるかどうかの表示を必ず確認することをおすすめします。
安全上の注意——塩素系と酸性タイプの洗剤を混ぜると有毒な塩素ガスが発生します(まぜるな危険)
これは色落ちより重い、必ず知っておいてほしい注意です。花王の公式Q&Aによると、次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系の製品(ハイターなど)に、酸性タイプの洗浄剤や食酢などの酸性のものを混ぜると、有毒な塩素ガスが発生します。密閉された浴室や洗濯機まわりなど換気の悪い場所で発生すると危険です。「まぜるな危険」の表示がある製品同士は絶対に混ぜないでください。
花王ハイターの公式サイトには、原液のまま使わないこと、熱湯で使わないこと、酸素系漂白剤と併用しないことも明記されています。塩素系と酸素系・還元系の漂白剤を混ぜて使うことも避けてください。
使用の際は換気をよくし、酸性タイプの製品(一部のトイレ用洗剤や、食酢を使った掃除用品など)と同時に使ったり近くで保管したりしないでください。複数の漂白剤・洗剤を「効果が上がるかも」と自己判断で混ぜて使うことは絶対にしないでください。
4商品それぞれの特徴
花王 ワイドハイターEXパワー(液体560mL)——酸素系・酸性、色柄物にも使える定番
花王の公式サイトによると、過酸化水素を主成分とする酸素系の液体漂白剤で、液性は酸性です。染料までは脱色しないため、色柄物の衣類にも使用できるとされています。使用量は、水60Lに対して40mLが目安として公式に案内されています(浸け置き時間や汚れの程度により変わる場合があります)。今回の調査範囲では実勢価格を確認できておらず、1回あたりのコストは算出していません。
Amazonで見る 楽天市場で探す花王 ハイター(液体600mL・小)——塩素系・アルカリ性、白無地の衣類専用
花王の公式サイトによると、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系の液体漂白剤で、液性はアルカリ性です。白無地の衣類専用とされており、色柄物には使用できません。花王のQ&Aページでは、キャップ1杯が約25mLの目安と案内されています。公式サイトには、原液のまま使わないこと、熱湯で使わないこと、酸素系漂白剤と併用しないことも明記されています(詳しくは上記の安全上の注意をご確認ください)。今回の調査範囲では実勢価格を確認できておらず、1回あたりのコストは算出していません。
Amazonで見る 楽天市場で探すオキシクリーン スタンダードマルチ——酸素系・弱アルカリ性の粉末、使用量は非公表
オキシクリーンジャパンの公式サイトによると、過炭酸ナトリウムを主成分とする酸素系の粉末漂白剤で、液性は弱アルカリ性です。色柄物にも使用できるとされています。ただし今回確認した公式ページの範囲では、1回あたりの具体的な使用量(g数・水量)の記載を確認できなかったため、使用量は非公表として扱っています。価格についても今回の調査範囲では確認できておらず、1回あたりのコストは算出していません。
Amazonで見る 楽天市場で探すシャボン玉石けん 酸素系漂白剤750g——酸素系の粉末、使用量と価格の両方を公式に確認できた1本
シャボン玉石けんの公式サイトによると、過炭酸ナトリウムを主成分とする酸素系の粉末漂白剤です。液性については今回確認した範囲では記載を確認できず、非公表としています。使用量は水30Lに15gが公式の目安として案内されています。今回の4商品の中で唯一、公式直販サイト(税込572円・750g)で価格を確認できたため、使用量と価格から編集部で1回あたり約11.4円と独自に算出しました(計算式は比較表の注釈を参照。メーカー公式の「1回あたりコスト」表示ではなく、Amazon等の実勢価格でもありません)。
Amazonで見る 楽天市場で探す価格について——公式に価格が分かったのは1商品だけでした
今回の調査範囲では、ワイドハイターEXパワー・ハイター・オキシクリーンの3商品について、Amazonを含む実勢価格を確認できず、非公表として扱っています。価格は変動が大きく店舗によっても差が出やすい項目のため、この記事では推測での金額補完はしていません。シャボン玉石けんの酸素系漂白剤750gのみ、同社の公式直販サイトに掲載された税込572円という価格を確認できたため、この価格を基準に1回あたりのコストを編集部で算出しています。この価格はメーカー直販価格であり、Amazon等の実勢価格とは異なる場合があります。購入前に各販売ページの最新価格をご確認ください(本記事の調査時点:2026年8月13日)。
買う前に
衣料用漂白剤は、家庭用品品質表示法上の雑貨に分類される製品です。この記事では、除菌率や漂白力を示す%などの数値は、各社が公式に数値として公表していないため記載していません。「完全に落ちる」「あらゆる汚れに効く」といった断定的な表現もしていません。
色柄物に使用できるとされている酸素系の3商品であっても、色柄物への使用が絶対に安全というわけではありません。初めて使う衣類は、目立たない部分で色落ちや変色がないかを確認してから全体に使うと安心です(これは各社の公式な注意書きではなく、本記事編集部からの一般的な使用上の助言です)。
塩素系と酸素系は性質が異なるため、保管場所を分け、ラベルの「まぜるな危険」表示と使用上の注意を必ず確認してから使ってください。子供の手の届かない場所に保管することもあわせておすすめします。
まとめ
今回はっきりしたのは、①塩素系のハイターは白無地の衣類専用で色柄物には使えず、酸素系の3商品(ワイドハイターEXパワー・オキシクリーン・シャボン玉石けん)は色柄物にも使えるという違い、②塩素系と酸性タイプの洗剤・洗浄剤を混ぜると有毒な塩素ガスが発生する「まぜるな危険」の安全上の注意、③液体(mL)と粉末(g)が混在するため単純な単価比較はできず、使用量と価格の両方を公式に確認できたのはシャボン玉石けんの1本だけだったこと、の3点です。「ハイター」と「ワイドハイター」を名前の近さで混同せず、パッケージの表示を確認してから使うことをおすすめします。
迷ったらこれ:色柄物にも白物にも使える汎用性の高さと、使用量が公式にはっきり案内されている点から、花王 ワイドハイターEXパワーを本記事のイチ推しとします。白無地の衣類のガンコな黄ばみをまとめて漂白したい場合は、色柄物には使わないことを前提に花王 ハイター(塩素系)を使い分けるのがおすすめです。
花王 ワイドハイターEXパワーをAmazonで見る 花王 ワイドハイターEXパワーを楽天市場で探すよくある質問(FAQ)
- Q1. ハイターとワイドハイターの違いは何ですか?
- 花王公式によると、ハイターは次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする塩素系で白無地の衣類専用、ワイドハイターEXパワーは過酸化水素を主成分とする酸素系で色柄物にも使用できます。
- Q2. 色柄物の衣類にはどの漂白剤を使えばよいですか?
- 酸素系のワイドハイターEXパワー・オキシクリーン スタンダードマルチ・シャボン玉石けん酸素系漂白剤の3商品は、公式サイトによると色柄物にも使用できるとされています。塩素系のハイターは白無地専用で色柄物には使用できません。
- Q3. 漂白剤を混ぜると危険と聞きましたが本当ですか?
- はい。花王公式Q&Aによると、塩素系の製品に酸性タイプの洗浄剤や食酢などを混ぜると有毒な塩素ガスが発生します。「まぜるな危険」表示がある製品同士は絶対に混ぜないでください。
- Q4. 1回あたりのコストが分かるのはどの商品ですか?
- 今回比較した4商品のうち、使用量と価格の両方を公式に確認できたのはシャボン玉石けん酸素系漂白剤750gのみで、水30Lに15gの使用量と公式直販価格から編集部が約11.4円/回と算出しました。他3商品は実勢価格を確認できず算出していません。
- Q5. 除菌率や漂白力の数値は公表されていますか?
- いいえ。今回確認した範囲では、除菌率や漂白力を示す%等の数値は各社とも公式に公表していないため、本記事では記載していません。